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導入事例インタビュー

「行ける有名大学」ではなく、生徒主導の「自ら選ぶ進路選択」を実現する面談改革

青稜中学校・高等学校様

青稜中学校・高等学校 校舎

東京都品川区に位置する、高い進学実績と主体的学びの両立を推進する中高一貫の私立校

【学校情報】

東京 私立 中高一貫 共学 普通科
1学年 約400名(高校)

【主な大学入試結果状況(2026年度入試)】

<国公立大学 43名>

  • 京都大・東京科学大・新潟大(医)・佐賀大(医)・防衛医大・北海道大・東北大・九州大・東京学芸大など

<主要私立大学 426名>

  • 早稲田大・慶應義塾大・上智大・東京理科大・学習院大・明治大・青山学院大・立教大・中央大・法政大など

クイックサマリー

「なんとなく大学名や偏差値で選ぶ」状態から脱却し、生徒の「内的動機」に基づく進路選択へ。AIとデータを活用したコーチング面談の仕組みを構築した。

背景

生徒が進路を「なんとなく」大学名や偏差値で選んでしまう

・進路選択における明確な理由がない生徒が一定数存在。

・偏差値の変化等で志望を容易に変更したり、大学入学後の意欲減退につながる傾向も。

取り組み

受け身の面談から生徒主体の面談への改革

STEP1:自分の興味・関心を可視化
STEP2:AIを活用し生徒主導で面談準備
STEP3:先生は一元化された生徒情報をもとに面談指導

効果・展望

✓担任の知識・ノウハウによらない「生徒支援力」の向上

✓散在していたツールの一元化により教育上の一貫性向上とコスト最適化を実現

「なんとなく有名大学へ」からの脱却:生徒自身の「内的学習モチベーション」を育む生徒支援への挑戦

同校では、学力向上のための指導に注力し、大学合格実績の面でも確かな成果につながってきました。しかしその一方で、生徒の進路選択におけるアンケートを分析したところ、「偏差値が届きそうだから」「有名な大学だから」といった外的な理由だけで、なんとなく進路先を選択してしまう生徒が一定数存在することが、学校としての大きな課題になっていたそうです。

「大学名」や「偏差値」といった外部の指標に依存した進路選択を行うと、学習で行き詰まったり、偏差値が下がったりした際に、容易に志望校を下げて諦めてしまう。また、大学入学後にも「何を学んだらいいか分からない」といったミスマッチを起こすというリスクを抱えることになると懸念していたそうです。

スタディーサポートのアンケートでも半数近くの生徒が「自分に何が向いているか分からない」と回答しており、内発的な動機付けの弱さが学習意欲の脆さに直結していると同校では捉えていました。指示されたことだけをこなす受け身の姿勢から脱却し、「自分はなぜここで学ぶのか」という問いに自ら向き合い、自立して思考できる生徒を育てること。偏差値のその先にある「生徒自身の在り方」を重視した生徒支援への転換が、まさに同校が目指す次のステージだと考えたそうです。

日々のニュースとAIとの壁打ちが、生徒主体の“コーチング型面談”へと変える

そこで、生徒自身が「なぜ勉強するのか」の理由を自身の内側から発見できるよう、同校は「グロースナビ」を導入し、具体的に次の3つのステップに沿った取り組みを開始しました。

まずステップ1として、グロースナビで日常的に配信される高校生向けのニュース(ニュースピックアップ)を活用。

生徒がニュースを読み、自分の意見をアウトプットしていくことで、生徒の潜在的な関心が「興味・関心カウンター」によって自動的に可視化されていく仕組みです。関心のある分野を深めるだけでなく、普段はなじみの薄いジャンルの記事もレコメンドされるため、「自分はこんな分野にも興味があるのかも」と自然に視野を広げることができるそうです。

 

ステップ2は、AIを活用した「生徒主導の面談準備」。

従来の面談では、生徒が事前の準備をせずその場で考えて話すケースが多く、どうしても「教員が8割話す」ティーチング主体の場になりがちでした。

そこで同校では、面談前に生徒自身がAIを相手に考えを複数回「壁打ち」するプロセスを挟むことに。この過程により、「気持ちを言語化」し、「思考の整理」を行います。中でもグロースナビの志望理由壁打ちルームのAIチャットでは、生徒カルテに蓄積された情報を元にやり取りが可能なため、進路決定後の深堀にも効果的だそうです。

この「事前の思考の整理」を行うことで、生徒は「今日の面談では、この点について先生に聞いてみよう」という3つの問いを自ら決定して面談に臨めるようになります。結果として、面談の主導権が生徒自身に移り、教員は「コーチング」に専念できる関係性が生まれたそうです。

主観と客観データの間の「ズレ」を可視化し、データに基づく揺さぶる面談を実現

ステップ3として、教員は一元化された「生徒カルテ」のデータを活用して対話を行います。これまでの面談は教員と生徒の主観に頼らざるを得ない側面がありましたが、この仕組みを導入したことで、生徒の思い込みと客観データの「ズレ」を起点にした本質的な対話が可能になったそうです。

例えば、「自分は数学が苦手だから、潰しがききそうな経済学部に行きたい」と話す生徒がいるとします。しかし、日頃のニュース閲覧データから可視化された「興味・関心カウンター」を確認すると、実際には『医療』や『工学系』への関心が最も高かった、というケースがあるとのことです。

 

また理工希望だったある生徒との面談では、教員から「理工学部を考えているようだけど、データを見ると法学系や社会・国際系にも興味があるみたいだね。ウェルビーイングや社会の仕組みに興味があるんじゃない?」と問いかけを行ったそう。すると、生徒自身から「実はそうなんです。迷っていて……」と、本当に相談したかった本音を引き出すことができるそうです。

本音がみえてくることで、文理の枠や試験科目への苦手意識で選択肢を狭めていた生徒の可能性を広げ、「苦手な○○を克服する方法を一緒に考えよう」と背中を押すきっかけを作ることができるとのことです。

 

教員側の経験や知識量のみに依存せず、一元化されたポートフォリオや活動データを活用することで、生徒の主観を超えた「その子なりの正解」を引き出す、生徒支援が実現できているそうです。

散在していたツールをグロースナビに一元化:ほぼ同等のコストで教育上の一貫性向上・支援体制を全面的に刷新

指導面だけでなく、運用面でも大きな変化が見られたそうです。従来は学習教材や進路指導テストなどのサービスが各社バラバラに導入されていたため、生徒のデータが分散し、担任教員が全体像を一元的に見取ることが困難な状況だったとのことです。

そこで同校では、これまで個別に契約していた学力測定テストや非認知能力測定テストなどの各種ツールを整理し、グロースナビへ一本化する刷新を行いました。これにより、生徒の多面的なデータが一つのダッシュボード(生徒カルテ)に集約され、仮に担任が交代しても、3年間一貫した指導方針のもとで「チーム」として生徒支援をすることが可能になったそうです。

 

また、費用対効果の検証も実施。各種サービスを統合・整理した結果、生徒一人あたり年間約700円程度の追加投資で、この新しい進路支援システムに全面移行を実現されました。

情報の一元管理によって現場の日々の負担が軽減され、何より生徒自身が主体的になって進路を考え、学びのモチベーションを高める土台を構築できたそうです。

取材時期:2026年7月

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